父さんへ
弘道合格を
×××××必勝!
私の体から
出たよ
ありがとう
願主名なし
[福岡市 櫛田神社]
久しぶりに意味不明の願いに出会った。もとい、考証し甲斐のある試料を発見した。
字詰め、改行などは原文の通りである。
弘道というのは無論、仮名にしてあるが、誰かの名前であろう。
何かの試験を受ける。
×××××は数字であるから、たぶんその受験番号だろう。
そこまでは、まあ、よく判らないなりに、どうと言うこともないのであるが、次がどうにも解釈できない。
私の体から出たよって、いったい何が出たのであろう。
昨今のテレビCMで氾濫している便秘関係の話であろうか。
それなら「私の体から」という言葉は、正しいようでいて、まったく不要であろう。「父さんへ」というからには、願主から父さんへの報告だろうから、出たのは自分の体からに決まっている。ああ、ややこしい。
いずれにせよ、それらの話は弘道クンの受験と、どういう関係があるのか。
ありがとう、とは、誰に対して、何のお礼を言っているのか。
この言葉使いからすると、願主はどうも女性らしいのだが、この願主と「父さん」は文字通りの親子関係なのか。
それとも、妻が夫のことをそう呼んでいるだけなのか。
前半と後半は、まったく無関係なのか。
合格祈願なら、なぜ「父さん」へ?
ああ、悩む。
筆者のたくましい妄想力、いや緻密な洞察力を持ってしても、いかなる仮説も立てられない難解きわまるサンプルであった。